トップ / 第6章
CHAPTER 06 PERFORMANCE
速さと検索対策
速く表示され、検索やSNSで見つけてもらうために、Next.jsが用意している仕組みを知ります。
この章でわかること
- 表示の速さを測る指標(Core Web Vitals)
- 画像・フォントの自動最適化
- タイトルや説明文(メタデータ)の設定
1. なぜ「速さ」が大切なのか
ページの表示が遅いと、利用者は待たずに離れてしまいます。また、Googleは表示の速さや使いやすさを検索順位の判断材料の1つにしています。速さは、売上や集客に直接かかわる要素です。
Googleは、利用者が体感する表示品質を測る指標としてCore Web Vitals(コア・ウェブ・バイタル)を公開しています。中心となるのは次の3つです。
| 指標 | 何を測るか | 身近な言い方 |
|---|---|---|
| LCP | ページのいちばん大きな要素(メイン画像や見出し)が表示されるまでの時間 | 「ちゃんと見えるまで」何秒かかるか |
| INP | クリックや入力をしてから、画面が反応するまでの時間 | 押したとき「サクッと」反応するか |
| CLS | 読み込み中に、画面の配置がどれだけズレるか | 押そうとしたボタンが「ガクッと」動かないか |
Next.jsには、これらの数値を良くするための仕組みが最初から組み込まれています。
2. 画像の自動最適化:next/image
ページを重くする最大の原因は、たいてい画像です。スマホで見ているのに、パソコンの大画面用の巨大な画像を読み込んでいる、ということがよく起こります。
Next.jsの画像部品 Image(next/image)を使うと、次のことを自動で行ってくれます。
- サイズの調整:見ている端末の画面に合った大きさに縮小して送る
- 形式の変換:WebP や AVIF といった、画質を保ったまま軽くできる形式に変換する
- 遅延読み込み:画面の下のほうにある画像は、スクロールして近づくまで読み込まない
- ズレの防止:画像の縦横の大きさを先に確保し、読み込み後に文章がガクッと動かないようにする(CLS対策)
<Image src="/shop.jpg" alt="店舗の外観" width={1200} height={800} />
alt は画像の説明文です。目の不自由な方の読み上げや、検索エンジンが画像の内容を理解するのに使われます。
3. 文字(フォント)と先読み
Webフォント(Noto Sans JP などの書体)も、読み込みに時間がかかると、文字が一瞬消えたり、書体が後から切り替わって配置がズレたりします。next/font を使うと、フォントを自分のサイトから効率よく配信し、こうした現象を抑えてくれます。
また、第2章で見た Link 部品は、画面に表示されているリンク先を裏で先読みします。これにより、ページを移動したときの待ち時間が短くなります。
さらに、第4章で学んだ「サーバーで作ったHTMLを送る」仕組みそのものが、最初の表示を速くしています。Next.jsでは、特別なことをしなくても、ある程度速いサイトになりやすいのです。
4. 見つけてもらうための設定:メタデータ
検索エンジンで上位に表示されるための工夫をSEO(検索エンジン最適化)と呼びます。その基本が、ページごとのメタデータの設定です。メタデータとは、画面には直接表示されないけれど、ブラウザや検索エンジン、SNSに向けてページの情報を伝える「ページの名札」のようなものです。
export const metadata = {
title: "会社概要|サンプル商店",
description: "創業50年、地域の食卓を支えるサンプル商店の会社概要です。",
};
各ページの page.tsx や layout.tsx にこう書くと、そのページのタイトルと説明文が設定されます。
| 設定するもの | どこに表示されるか |
|---|---|
| title(タイトル) | ブラウザのタブ、検索結果の青い見出し |
| description(説明文) | 検索結果の見出しの下に出る説明 |
| OGP画像 | SNSやチャットでURLを共有したときに出るカード画像 |
商品詳細ページのように中身が変わるページでは、generateMetadata という仕組みで、商品名に合わせたタイトルを自動で作れます。
サイトの地図:sitemap と robots
app/sitemap.ts を作ると、サイトにあるページの一覧(サイトマップ)を検索エンジンに伝えられます。app/robots.ts では「管理画面は検索結果に出さないで」といった指示を出せます。
5. 速さを確認する方法
完成したサイトの速さは、Googleが無料で提供しているPageSpeed Insights(ページスピード・インサイト)にURLを入れるだけで確認できます。LCP・INP・CLSの評価と改善のヒントが表示されるので、開発者やAIに改善を依頼するときの材料になります。Vercelで公開している場合は、管理画面の「Speed Insights」機能で、実際の利用者の数値を継続的に見ることもできます。
この章のまとめ
- 表示品質の指標は LCP(見えるまで)・INP(反応の速さ)・CLS(ズレ)の3つ。
next/imageは画像の縮小・形式変換・遅延読み込み・ズレ防止を自動で行う。next/fontやLinkの先読みも速さに効く。- SEOの基本はメタデータ(タイトル・説明文・OGP画像)。sitemap と robots で検索エンジンに地図と指示を渡す。
確認問題
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